▶小児の近視進行抑制薬リジュセア®ミニ点眼薬

2025年04月22日


 2025年4月21日、参天製薬より日本初の近視進行抑制を目的とした点眼薬「リジュセア®ミニ点眼液0.025%」が発売されました。​この製品は、5歳から15歳の小児を対象に開発された低濃度アトロピン(0.025%)を含む点眼薬で、毎晩就寝前に1滴点眼することで、近視の進行を抑制する効果が期待されています。​臨床試験では、24か月間の使用により、プラセボ群と比較して有意な近視進行の抑制効果が確認されました。 ​

 リジュセア®ミニは、製剤設計において後眼部への移行性を高め、虹彩(茶目)への影響を抑制することで、瞳孔への影響を軽減しています。​また、防腐剤を含まない一回使い切りタイプの点眼剤であり、長期使用を考慮した安全性にも配慮されています。​これまでの臨床試験において、目立った副作用は報告されておらず、安全性の高い治療法として注目されています。 ​

 当院でも近日中に処方開始する予定で、現在準備を進めています。

 また、オルソケラトロジー(夜間装用の特殊なハードコンタクトレンズ)との併用療法もご提案できます。​オルソケラトロジーは、角膜の形状を一時的に変化させることで、日中の裸眼視力を改善する治療法であり、近視進行の抑制効果も報告されています。​近年の研究では、リジュセア®ミニとの併用により、単独使用よりも高い近視進行抑制効果が期待されることが示唆されています。​

 なお、リジュセア®ミニは公的医療保険の給付対象外となります。​費用や治療内容についての詳細は当院までお気軽にお問い合わせください。​

 お子さまの近視進行に不安をお持ちの保護者の皆さまは、ぜひ当院にご相談ください。​お子さま一人ひとりの生活環境や目の状態に合わせた最適な治療法をご提案し、視力の健康をサポートいたします。